先月 歯周内科のセミナーを受講してきました。

歯周内科とは 抗菌薬や殺菌性の高い歯磨き粉等を使って 外科に頼らずに 歯周病を治療する方法です。

外科処置は 歯周病によって破壊された組織を除去するなど口腔内の環境を一気に変えることができるので効果があるのですが、術後の痛みや歯肉の退縮(歯ぐきが下がってしまう)など患者さんの負担が少なからずありますので 外科をしないでも歯周病が治癒していくことはとてもメリットが大きいのです。

歯周病の原因は 歯周病菌だけではありませんが、その判断基準として 患者さんの歯垢(しこう、プラーク)を顕微鏡下で確認して その数や活動性を見ることで予測することができます。さらには 歯垢の中の細菌の種類を検査機関に提出して調べてもらい その細菌に効果の高い抗菌薬を処方します。 胃の中にいる”ピロリ菌”を除菌するイメージです。その後は歯周病菌に効果のある歯磨き粉やうがい薬を使用することになります。

最近 ”腸内フローラ”という言葉も頻繁に耳にすると思いますが、口腔内の細菌叢(そう)もより良いもののするために ”プロバイオティクス”も行っています。これによって 虫歯の原因菌や歯周病の原因菌を減らし、口臭予防にもなります。当院では 人の母乳・口腔由来の”L・ロイテリ菌”を使ってています。方法は簡単でタブレットを時間をかけて(溶けて無くなるまで)なめるだけです。

抗菌薬が使えない妊娠中の方には特にお勧めで 出産前に(赤ちゃんに感染させないように)口腔内と腸内のフローラを整えておくことができます。

ご興味のある方は是非 お気軽の声をかけてください。