脳は場所を特定できない

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 仙台市泉区の歯医者 まつざき歯科医院の院長です。

 歯が痛い患者さんは 「痛みの場所をうまく特定できない」ことはよく知られていますが、脳の活動の分析からその理由が説明されました。

 「上の歯の痛み」と「下の歯の痛み」は、三叉(さんさ)神経のうち明確に区別される2枝からそれぞれ伝わる信号ですが、上顎からの痛みの信号(第2枝)と下顎の痛みの信号(第3枝)が伝達する際、脳の多くの領域が、この2つに対して同じような反応を示したようです。

 ある部位の痛みを異なる部位の痛みと脳が勘違いをすることを”関連痛”(投射痛、異所性疼痛)と言いますが、人体に存在する神経は、枝分かれして各所に伝わっているため、脳は、同じ神経束を源とする場合や、隣接する神経束の信号伝達を、痛みが発生している場所と勘違いをする場合があります。
かき氷を食べ、咽頭神経が刺激される事により発生した信号を、後頭部またはこめかみの痛みと誤認知する「アイスクリーム頭痛」や、心筋梗塞など、心臓部の痛みを上腕部の痛みと誤認知することなどもこれに当たります。

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