仙台市泉区の歯医者 まつざき歯科医院の院長です。
土曜日を休診させて頂き 土日2日間の研修会に参加してきました。
今回のテーマは ”顎関節(がくかんせつ)症”でした。
このテーマも 研修会では総義歯と並んで数年に渡って追求しているモノです。
顎関節症に関しては その原因を含め、治療方法もおおよそ10年ごとに変化してきています。
昔は ”かみ合わせ”に主たる原因があると考えられて かみ合わせの調整、歯列矯正、全顎的な補綴(ほてつ:被せること)等が治療方法とされていましたが、これらの不可逆的な治療は避けられ マウスピース(スプリント)のような可逆的なモノが選ばれるようになりました。
(実際には マウスピースも完全な可逆処置ではないのですが…)
現在では ”かみ合わせ”ではなく、日常生活習慣やライフイベント等の変化がきっかけとなって発症すると考えられています。 実際には 身体の使い方などが顎関節や骨、筋肉の成長に深く関わっており、本来の正常な形態、機能が失われている状況下で 何らかの”きっかけ”があると発症することとなります。
この場合 必ずしも 顎関節に症状が出るだけでなく その他の口腔内の組織(歯や歯ぐき)などにもトラブルが起きることもあります。
最近の流行(?)は TCH(Tooth Contacting Habit)でしょうか?
これは 歯列接触癖の略で、上下の歯を “持続的に” 接触させる癖のことです。
上下の歯の接触と聞くと一般的には「かみ締め」や「食いしばり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際にはグッと強い力でかみ締めや食いしばりを行わなくても、上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労が生じるということで、TCHという名称が考えられました。
TCHもまた 顎関節のみならず、歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼすことが知られています。
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